金をかけない販促

2003年05月26日号

●先日、取引をしている内装会社から連絡があった。


「知り合いが焼肉屋をオープンさせたのだが、昼のランチの売上げが思わしくない。
何かアイデアはないだろうか?」といった内容。


やろうと思えばいくらでもアイデアはあるのだが、
店主に話を聞くと、なにせオープンしたばかりで経費がないということ。


そこで、店主自らが街頭で配る手配りビラをすすめた。


店の立地条件は決して悪くないのだが、なにぶん人通りが少ない。


市内でも有数の大通りから一列外れただけで、とても閑散としているのだ。


もちろん大通り沿いには、大企業ビルが軒をつらねている。


「知ってもらう」だけで、十分な告知活動になると思ったのだ。


●先にも書いたが、なにせ経費がないということなので、
自前のパソコンで作成し、カラー出力センターで出力。


ポケットに入りやすいように、原稿はB6サイズで作成し、
そのデータをB4サイズに4面つけて出力後、裁断するという方法をとった。


初回に作成した500枚は、
1日30~40枚を配布し、2週間ほどで底をついた。


1日30~40枚の配布で、平均10人くらいの反応があったという。


小規模店舗であれば、一日10人程度の新規客なら上出来らしい。


あとは、いかにそれら新規客を固定客に変えられるかどうか、にかかってくる。


●販促活動といえば、
キレイなチラシを作成し、新聞に折込むことなどを考えがちだが、
なるべくお金を使わない方法は、いくらでもある。


この店の場合、逆に新聞折込みなどよりも、
昼前の11時前後に手配りする方が断然効果が高い。


極端な話、丁寧に手書きした文章に自前で撮った写真を貼り合わせ、
コピー出力してしまえば、全く外注する必要がない。


販促は難しく考える必要なんてない。


お店の規模が小さければ小さいほど、自前で出来る販促策は増えてくるはず。


まずは、自分で出来ることからスタートさせてみてはどうだろうか?


【総括】


●ユダヤ人や華僑の商法が重んじられるようになってきた。


私も好んでそういった類の本を読むのだが、
戦後、日本にやってきた華僑は、国外への貨幣流出を防ぐため、
日本円にして約二万円程度しか持ち出さなかったという。


二万円では部屋を借りることすらできない状況の中、
彼らは少しずつ金を貯めて、事業を起こし、
今では、3000社以上の華僑出身経営者の会社が日本にはある。


彼らは元々金を持たずに、節約と工夫を繰り返し、財を築いた。


初めから格好をつける必要はない。


特にスタートさせたばかりのお店では、
工夫に工夫を凝らした活動を実践していくべきだろう。

米満和彦 著書一覧