卸と飲食店―同エリア経営で相乗効果!

2002年07月17日号

●スーパーやレストランに無農薬野菜を卸している会社が、
自然食品レストランを開店した。


あらゆる食品に対し、不信感を抱いている現代の消費者は、
無添加・無農薬といった言葉に特に敏感になっているようだ。


少々値が高くても、健康や子供のためならという思いが強まってきているのだろう。


このレストランでは、メイン料理に加え、
自然酵母のパン、玄米のご飯がおかわり自由(価格は1300円前後)となっている。


●レストランと同エリアの中では、(本業の)食材の販売も行っている。


化学肥料など一切使用していない野菜や無添加調味料などが並ぶ。


仕入れに関しては、
全国の生産者から直接買い付けるネットワークを作りあげている。


例えば、アトピーの子供がいる家庭での食生活というのは、
非常に気をつかったものになる。


また今後、高齢者人口の増大や少子化という状況をふまえてみても、
「食」に対する出費は増えていくはずだ。


それを物語っているのが、現代の健康食品ブームである。


特に、「ガンにきく○○」といったものは飛ぶように売れているという。


●同じような形態で、お肉屋さんが同所で経営する定食屋もある。


ランチタイムにもなると、ビジネスマンでごったがえす盛況ぶり。


目の前で売られている新鮮な肉をそのまま調理場に持っていき、料理するのだ。


●この2件に共通する点は、
いずれも、卸会社が同エリアで飲食店も経営しているという点。


では、消費者はなぜこのスタイルの店に惹かれるのだろうか?


まず何といっても、目の前に取れたて新鮮な生の食材があるのだから、
出てくる料理も新鮮だろうという思い込み。


また、食材そのものを販売しているわけだから、
「安いのでは!」というイメージ。


(無農薬レストランの場合は逆に高値で勝負をしている)


それに何といっても、
そのスタイルの面白さが人々の興味をひき、話題を呼ぶのだろう。


●よくビジネスマンの間で、
「今日、何食おうか?たまには違ったもん食いたいな」
という会話が聞かれる。


そんな時、他と異なる商品や店舗形態などは話題にされやすいといえる。


同じエリアに卸店舗があるだけで、最高の店内装飾となる。


実際、この2件はほとんど広告宣伝に経費をかけることなく、
クチコミだけで顧客が増えているという。


【総括】


●卸業者との同時経営が難しいのであれば、同時出店という案でもよいと思う。


卸会社にとっても少なからずメリットはあるはず。


また、卸と飲食店のみならず、
「健康」をテーマにカルチャー教室や、健康食品店舗と共同で複合的に経営をしてみると、
より効果があるのでは?


メインターゲットは主婦層になってくることから、
ランチを主体としたレストラン向けの業態だ。

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