雑誌付録

2002年02月18日号

●コンビニや本屋に行けば、所狭しと並べられている漫画雑誌。


週刊ものから月刊誌、少年向けから青年・少女向けと、ジャンルも豊富。


しかし、漫画業界においても、不況の波は押し寄せてきている。


若年層の活字離れは年々深刻化し、
漫画の世界にも影響が出ているようだ。


これは、一般的にいわれる不況が原因かというと、
どうやら、そうでもないようだ。


漫画を1つの娯楽として見た時、
TVゲームや衛星放送など、他ジャンルの娯楽の充実もあげられるし、
なんといっても、インターネットの普及による要因が大きいともいわれている。


「漫画を読まなくても、他に楽しいことはいっぱいあるから」といった感じだろうか。


●そこで最近では、売れなくなった漫画雑誌を、どうにか“売る”ために、
各出版社に面白い動きが出てきた。


漫画に「おまけ」をつけるのだ。


その内容は、様々。


携帯ストラップをつけるものや、
アイドルマウスパットなどの他に、Tシャツや次の号までいっしょにパック化し、
1冊をおまけとして販売するケースも出てきた。


これは、今までにないサービスで、
実際によく売れているという。


その昔、漫画雑誌といえば、必ず別冊付録がついていたものだ。


9大付録付きというふうに、
1冊の本に、9冊の別冊がついていたものもあった。


●某ファッション誌にて、
女性がつけるストッキングを、綴じ込みの形で付録として販売した。


これは、単なるサービスとしての付録ではなく、
実際の目的はサンプリングであった。


そして、ここに3つの相乗効果が見られた。


ストッキングメーカーとしては、
まさにターゲットとなる女性が購入する雑誌にサンプリングできたという点。


また、ファッション誌にしても、
今までにない形での出版による話題作りができたという点。


そして、購入者にとっても、
1000円以上するストッキングが付録として付いて、
雑誌の価格は600円である点。


まさに、どの方向性から見ても、
うまい具合にマッチングしたサンプリングの方法といえる。


【総括】


●雑誌側から見れば、
他誌との差別化を計るためのアイデアを探していただろう。


また、ストッキングメーカーにしてみれば、
狙い通りのターゲットにサンプリングしたかったと思う。


結果だけ見れば単純なことだが、
非常によく考えられた方法だと思う。


このファッション誌を地方に置き換えると、
地元情報誌やフリーペーパーということになる。


これも種類は非常に多く、内容も結構似たものが多い。


いわゆる、お店の宣伝ばかり。


特に、フリーペーパーとなると、
広告収入だけで運営しているので仕方ないところではあるが…。


しかし、こういった付加価値を、
同じ地元企業やメーカーに求めてもよいのでは?


「情報誌」と明記されているので手に取って見てみるが、
そこには何の情報も存在しない。


いっそ「宣伝誌」とでもした方が、見る方も気持ちがいいくらい。


他誌との差別化、及び新たな収入源を求めて、新たな付加価値を見出してほしい。

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