割引券つき中吊り広告

2001年10月12日号

●地下鉄などに乗ると、どうしても目についてしまうものがある。


中吊り広告(ポスター)である。


なにせ、移動中は何もすることがない。


つり革に体をあずけ、外の風景を眺めるか、
中吊り広告を見るくらいしかすべきことがないのだ。


そんな中吊り広告に、一風変わったポスターが掲出された。


●ポスターの下部にミシン目が入り、
レジャー施設の割引券8枚が自由に取り外せるというもの。


割引券は、1枚で4人まで入場でき、
大人・中高生・小学生それぞれの額が割引となる。


夏休みを控えた時期だったこともあり、初日から次々に切り取られたという。


1回の掲出につき613枚の中吊り広告が掲出され、
広告1枚に8枚の割引券が付いたので、
1回の掲出につき合計4904枚の割引券が車内に貼りだされたことになる。


●企画した広告代理店によると、
約8割が乗客によって切り取られたという。


同社では、
「クーポンとしては充分配布できたのではないでしょうか。
DMや折込み広告に比べて低コストなのも魅力です」
と今回の広告の手ごたえを語った。


●ただ、注意点としては、どうしても人の手によって取り外すことになるので、
ポスターが外れないようにポスター上部を二重に折り、補強に留意したという。
 

【総括】


●駅構内に水槽が置いてあり、人々の心を和ませている。


かと思いきや、実は水槽の奥には企業広告が。


これも立派な広告塔として最近注目されている。


しかし、今回の事例のように、
広告媒体としては非常にポピュラーな中吊り広告にミシン目を入れることで、
新しい価値を見出している。


ポピュラーな媒体は新鮮味には欠けるもののやはり効果は抜群。


そこに一工夫することで、この企画は成功した。

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