サンプル付き中吊り広告

2003年09月15日号

●以前、当メルマガで「割引券付き中吊り広告」について触れたが、
またまた面白い中吊り広告が登場したので、紹介したいと思う。


大王製紙が発売した「エリエールローションティシューハンディパック」のサンプル商品を、
中吊りポスターに貼付けたもの。


実際の商品を張りつけて掲出することで、注目を集めた。


●ティッシュは、手触り感など、実際に手に取ってみないとその良さがわかりにくい商品。


いくら卓越したコピーで表現しても、実際に手に取ることがなければ、
商品の全ての良さを伝えることは難しい。


「それなら実際に手に取ってもらおう!」ということで、中吊り広告企画が実施された。


●地下鉄や首都圏私鉄線などで約1週間にわたり掲出したところ、予想以上の反応が得られ、
期間中、2日に1回の割合でメンテナンスをするものの、
それでも追いつかずに、結果的にサンプルが無い状態で掲示してしまった車両もあったという。


●もちろん、この反響の高さは、そのままお客からの問い合わせ件数に比例した。


また、交通広告を使ってのヒットという要因をうまく利用し、
路線沿線を中心に商談を進めたところ、同商品を取り扱ってくれる店舗も数多く開拓できた。


●ポスターは平面である。


しかし、広告は平面に限らない。


既成の概念が強すぎると、出てこないアイデアだといえる。


ポスターだからといって、必ずしも写真や文字をレイアウトした印刷物を作り上げるルールはない。


5色以上の印刷だって出来る。


香り付きの印刷物だって出来る。


音声が流れてきてもおかしくない。


ポスターだからといって紙である必要もない。


各広告媒体にはそれぞれに表現内容のルールがあるだろうが、
そのルールにはないアイデアでも、交渉次第では受け入れられるだろう。


要は、お客に強くアピールできるかどうか。


ここを発想の起点にすれば、もっと自由な施策があってもいいだろう。


【総括】


●最近、リアルとバーチャルのミックス手法として、
ポスターにURLを表示し、プレゼントキャンペーンに誘導するといった、
二段階、三段階のメディアミックス広告をよく目にする。


これはこれで面白いのだが、一つだけ気をつけなければならないことは、
その工程を複雑化すればするほど、アプローチしてくるお客の絶対数が少なくなってしまう危険性があるということ。


広告本来の役割を考えてみてほしい。


目の前に商品があれば、即座に手に取ることができ、商品特性を感じることができる。


直球勝負だ。


なるべく短期にお客の興味・関心を得られれば言うことはない。


複雑な広告を否定はしないが、シンプルな発想も常に持ち続けるべきだろう。

米満和彦 著書一覧