30泊8万円の長期滞在プラン

2003年09月29日号

●高知県のリゾートホテル「グリーンピア土佐横浪」が、新プランで話題を呼んでいる。


内容は長期滞在プランで、
1泊2食9000円の部屋を15泊で6万円、30泊なら8万円で提供するというもの。


単に滞在期間を長くしただけではなく、
長期滞在だから可能となる様々なサービスも導入している。


●例えば、定年後に田舎暮らしをしたい夫婦などが、
地元の漁業・農業関係の人たちと交流することで、より現実的な情報収集ができる。


また、これまでの仕事の経験や趣味を活かした教室の開催や相談に応じてくれるというサービスもある。


つまり、交流プログラムが基本ベースとなった長期滞在プランというわけ。


●長期滞在サービスにありがちな会員制や不動産購入といったこともなく、
気軽に申し込むことができる。


ホテル側の狙いとしては、主にシルバー層の田舎志向という需要を取り込むことで、
ホテル閑散期の稼働率を向上させることが目的だ。


滞在中は、本人の経験と能力、やる気次第で様々な時間の過ごし方ができるという。


●もともと安いプランとして売り出しているため、滞在中の食事代は別料金となるが、
このプランを発売以来、地方紙や全国紙などに取り上げられ、予約や問合せが数日間に100件以上届いたという。


あまりの人気ぶりに、現在は募集を一時締め切り、次回募集を計画中。


●田舎であった場所に、一つのホテルが売り出したプランに人が集まり、活気づく。


都会でなければビジネスは成り立たない風潮が少なくない現代日本において、
田舎でもアイデア一つで新たなビジネスチャンスは眠っていることを証明した販促事例だといえる。


【総括】


●例えば、夏真っ盛りの季節にファンヒーターの告知を行っても、商品は売れないだろう。


ただやみくもに販促活動を行えば、モノが売れるわけではない。


同様に、長期滞在する目的やメリットがなければ、
この商品も、大きく売上げを伸ばすことはなかっただろう。


このことは、客の視点から物事を考えることさえできれば、すぐに理解できること。


「客は何のために、あなたの会社の商品を買うのか?」


「何が目的で、何を果たしたいから買うのか?」を考える必要がある。


そしてこのことがわかれば、先にある目的までフォローアップすることができれば最高だ。


きっとモノは売れていくだろう。

米満和彦 著書一覧