極上のおもてなし

2001年09月03日号

●今の国内旅行の主流は、もっぱら「安・近・短」であるという。


この流れにうまく乗りつつも、独自の経営方針を貫いている温泉旅館がある。


旅行会社で働くプロが選ぶ「日本のホテル・旅館百選」で、
堂々18年間総合評価一位に選ばれた旅館である。


●宿泊代は、一泊3万円。


それは、他の旅館と比べて決して安いものではない。


しかし、そこにはホテルにはない、
旅館ならではのサービスを貫いてきた。


極上のおもてなしをすることで、
訪れる客は究極のぜいたくを堪能するという。


「客には一泊3万円の宿泊代を払って、5万円の満足感を胸にして帰ってもらいたい」


●確かに、私たちの財布のヒモは、以前に比べて硬くなっている。


しかし、本当に良いものを見つけたとき、
私たちはためらうことなく、そのヒモを緩めるのではないだろうか。


つまり、3万円払っても、そこに5万円の価値があれば、
客は“お得である”と感じるのだ。


【総括】


●ものに対する価値観は、
一体どういう部分から生み出されてくるのだろうか?


また、ものの価格は何を基準に高かったり、安かったりするのだろう?


まず、価格ありきで考えてもいいと思う。


その価格に対するお客様の満足度は、
果たして、いくら分のサービスを必要としているのか? を考えればいい。


今、続々出店している100円ショップも、
安ければ売れる時代の終結がそれほど遠い先の話ではないと、
来たるインフレ時代に備え始めているという。


安ければいい、という時代は終わるのだ。

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