VS方式

2002年10月16日号

●いくら品揃えが充実していても、商品の選びにくさはないだろうか?


例えば、消費者がある文房具屋さんへ行ったとする。


そこには大抵、「筆記具」コーナーや「ノート」コーナーなど、
多くの商品がジャンル別にカテゴライズされているはず。


その区分けがうまくいってない場合は、
客にとって商品探しが大変な労力となり、苦痛となってしまう。


全く同じ商品を同じ価格で販売していても、
そういった整理がキチンとなされてない店は“買い物しにくい”店となってしまう。


●今年のお中元戦線で、
東京のデパートが、こだわりギフトを「VS方式」で展開した。


例えば、「日本酒古酒VS焼酎古酒」や「京野菜VSイタリア野菜」といった具合に、
店側でVSテーマを設け、商品を並べる方法をとった。


このVS方式は、古くから使用されている手法だが、
客にとっては商品の区分けが分かりやすいばかりでなく、
一種のゲーム感覚=買う楽しみも与えることができる。


●「VS方式」を用いることで、
相手商品を意識したコメントカード設置により、商品独自の特徴もうまくアピールできる。


お中元やお歳暮といえば、毎年の定例行事であり、
もらう側以上に、贈る側に商品選びの難しさが感じられるようだ。


そういう状況からも、こういったジャンル分けは「選びやすい印象」を受けるだろう。


陳列棚の配置換えだけでなく、
「VS方式」のような“遊び”が店に変化をつけ、販売促進にもつながるだろう。


【総括】


●なにも「VS方式」は物販に限ったことではない。


以前にも記したと思うが、
ホテルニューオータニ長岡では、料理人をベテランと若手に分けての「VS方式」をとり入れて成功した。


元来、勝負ごとの好きな人間の性質を生かしたこの手法は、
商品を特徴づけるには有効だろう。


販促媒体である折込チラシなどでも、
10の商品を理路整然と並べるよりも、2商品ずつ5つの「VSテーマ」で競わせたり、
5商品ずつ1つの「VSテーマ」でジャンル分けしてもよい。


決して新しいアイデアではないが、
商品の特徴をクローズアップできる有効な手法として覚えておいてほしい。

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