特化する

2002年05月01日号

●小売りが、2極化しつつある。


「品揃え充実! 何でもあります」タイプと、
「これしかありません! でもこだわりが違います」タイプ。


要は、他店には負けない品揃えで勝負する店と、限定された種類のものに特化する店。


衣料店で面白い事例があったので、紹介したいと思う。


●レデイス向けの“白い”シャツに限定している店がある。


なぜ、白なのか?


シャツといえば、ファッションの中でも核となるアイテムだ。


しかし、白には非常に難しい面がある。


汚れやシミが目立ち、縫製も難しい色といわれる。


しかし、白こそスカートやパンツといった他のアイテムとの組み合わせが、
最も幅広くできる色ともいえる。


オーナーは白を基本色とすることで、
白にこだわりを持つ女性の集客に成功している。


一見、色を限定しているようではあるが、
一般に、白を嫌いという人もあまり聞いたことがない。


白に限定することで、店の特徴をアピールしつつ、
その実、最も幅広く人気のある色を選んでいる点が上手くマッチされていると思う。


●また、ある靴下の専門店では、
なんと1800色のカラーバリエーションをもつ靴下が揃っている。


ここでは靴下に特化しているわけだが、
同時に1800色というダイナミックな部分も併せ持つ。


最近では、このように、
1つの商品をカラーバリエーション化して売り出すパターンが増えてきた。


先ほどの白とは逆に、
赤でもない紫でもない“赤よりの赤紫”が好き、という人もいるだろう。


客の嗜好が細分化されてきた。


【総括】


●白と同様に、好まれる色に黒がある。


もちろん、黒をテーマにシャツの店を出してもいいが、
それ以上に、商品ジャンルの幅を広げてもいいと思う。


スカートやパーカーなどはもちろん、
傘や靴など、あらゆるジャンルの「黒い商品」が揃うなんていうのも面白い。


店の特徴が浮き彫りにされればされるほど、
クチコミとしても伝播しやすいだろう。

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