大学生による手配りビラ

2003年02月23日号

●週末の街頭でよく見かける手配りビラ。


新規店舗のオープン告知や、安売りキャンペーンの告知などを、
道行く消費者に懸命に配っているようだが、
最近では、その反応率も下がりつつあり、
さらには、ビラを必要としない消費者がそのまま街中で捨てるといったゴミ問題にまで発展している。


しかし、そういった低迷気味にある手配りビラも、
アイデア次第で、見事に効力を持つ販促策となり得る。


●東京・原宿にオープンしたスポーツ店が、
大学チーム対抗戦形式で、手配りビラのイベントを開催した。


同店の主要顧客となる各大学のスポーツサークルに応募を呼びかけ、
各5名ずつの10チーム50人を募った。


各チームは、スポーツ店で用意したビラを、指定場所で道行く消費者に配り、
そのビラをもとに来店した客数で勝敗を決めた。


●どのチームが配ったビラか、ひと目でわかるように、10色のビラを用意。


来店した客数が最も多かったチームには、賞金10万円を進呈。


また、参加チームには、バイト料として別途2万5千円ずつが支給された。


ここで気になるのが、先にも述べたゴミ問題。


しかし、ここにも特筆もののアイデアが施されてあり、
捨てられたビラがよそのチームに拾われると減点となる要素を設けた。


優勝チームが実際に客を引っ張ってきた数は約400人。


10チーム合計で、約3000人にも上ったという。


【総括】


●このイベントには、興味深い点がいくつかある。


ひとつは、実際に参加した大学生自身が、
その後も優良顧客になってくれる可能性が高い点。


また、比較的時間に余裕にある大学生だからこそ、
こういった遊び感覚あふれるバイトが受け入れられた。


きっと、親兄弟や知人にも、勝負のために来店するよう触れ込んだだろう。


ビラを使わない部分でも、多大なクチコミ効果が期待できる。


また、メイン客層が若い年代にあるスポーツ店にとって、
こういった遊び心を持つ店という認識は、プラスに作用されるだろう。


これまでの形で手配りスタッフを依頼していたとしたら、
経費的にはもう少し安く抑えられていたかもしれないが、
その後の経営を考えた時、より効率の良い販促策を採用したと思う。

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