ビジュアル・マーチャンダイジング

2001年08月20日号

●メーカーA社が、代理店と組んで、
あるシリーズものの販促企画を行うことで、自社商品の売上げを伸ばした。


量販店のゴンドラ・エンドのPOPを、
2週間ごとに取り替えるテーマ陳列である。


これを、VMD(ビジュアル・マーチャンダイジング)という。


2週間ごと、つまり1年に26回のテーマアイデアと宣材ツールを、
セットで送りつけるのだ。


●しかし、A社以外にも多種多様な商品を取り扱う量販店にとって、
VMDは果たしてニーズがあるのか?


いくつかのチェーン店をあたってみると、確かにそのニーズはあった。


店側としても、季節ごとに店頭を活性化し、陳列のマンネリ化を避けたい。


しかし、店の売り場担当者はアイデアがないため、それが出来ない。


アイデアがあっても制作する余裕がない。


結果、何も出来ない状態であったという。


店としても、そんな状況の中、
メーカー側から販促セットが定期的に送られてくる。


それは、ありがたいことであった。


そして、そのセットは、ゴンドラ・エンドに合わせたもの。


A社の商品がエンドに1年を通して並び続け、それは7年間も続いたという。


【見解】


●例えば、大手量販店で全国にチェーン店が300あるとする。


300セットの販促ツールを作ると、
非常に制作単価が高くついてしまうのだ。


その点、メーカーの顧客店は多い。


数千個単位での発注により、安く制作することが可能なのだ。


A社のアイデアの勝利といえる。


【総括】


●これを、単にカレンダー販促の一種として片付けてしまうことはできない。


メーカーの思い、量販店の悩みや現状、一般消費者の立場など、
A社はあらゆる側面での調査を行った。


1つの商品を売るにしても、その経緯は様々。


実際、このVMDという企画は過去のものらしいが、
今の時代でも充分通用すると思う。

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