訪問販売営業

2002年03月08日号

●家電量販店などに行くと、
係員が「何か承りましょうか?」と声をかけてくることがある。


私はどうも、この手の接客が苦手で、
本当に質問などがある場合は、自分から店員を掴まえる。


この店員という存在は、あまりベタベタされると嫌悪感を感じてしまうが、
もしいなかったら、非常に不便だと感じるもの。


質問したくても、出来ないからだ。


これと同じような現象が、
訪問販売についても言えると思う。


今回は、少し販促からはなれて、
「訪問販売営業」について話してみたいと思う。


●一般的に、訪問販売と聞いただけで、
「うちは遠慮します」となる人が多いと思う。


原因はいくつかある。


一方的に売り込まれるので、「だまされるのでは?」という不安、
こちらの都合を考えない突然の訪問、
売り込みのための、毎日のように投函される名刺や商品チラシなど…。


これらはいずれも、
「買ってほしい」という“売り手発想”が基盤にあるから、
迷惑がられるのだ。


●そこで、「富山の薬売り」について。


通信網がまだあまり整備されていなかった時代に、
彼らは、薬といっしょに様々な町の情報を運んできてくれる存在だった。


もちろん、料金は後払い。


これが逆だったら、おそらく売れていなかっただろう。


また、勝手口というのは、
米・酒屋さんが勝手に入っても良いから勝手口というそうだが、
これも、客との信頼関係が成立している証拠。


ただし、その信頼を裏切るようなことがあれば、
その悪評は、町全体に広まってしまう。


●結局、誠心誠意客に尽くすことが、
客との信頼関係を築き、商品販売につながるのだと思う。


1人の担当エリアを2000~3000軒として、
その枠の中だけでしか営業出来ないとし、
業績を伸ばしている企業がある。


営業個人のテリトリーを決めてしまい、
そのエリア以外では営業活動を行うことは出来ないのだ。


こうなると、いい加減なことはできない。


米屋と同様、一度でも信頼を失えば、
その噂は瞬く間に広まってしまう。


しかし、逆に、ある1人の客に気に入ってもらえれば、
その噂も広まり好循環となる。


実際、同社の売上げの60~70%は、
既存客からの再注文だという。


●また、営業マンは、一度断られたところには足が遠のくものだが、
エリアが限られているのであれば、そんなこともいってられない。


あくまでこつこつと、客との信頼関係を築いていくしかない。


【総括】


●訪問販売に限らず、消費者がものを買う時は必ず信頼関係が生まれる。


このブランドなら大丈夫とか、この値段なら買ってもいいや! といった具合に、
買うことを決断した時というのは、両者の信頼関係が成り立っている瞬間だ。


この瞬間を境に、信頼感は薄れていくという。


「あのブランドにすれば良かったかな?」とか、
「もっと安い価格の店があるのでは?」
といった考えが少なからず出てくるらしい。


これを回避するため、こまめなアフターフォローをすることで、
客との信頼関係の持続と、リピート購入が得られる。


売る時も売った後も、信頼関係が重要ということだ。

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