古いもの好き

2002年08月14日号

●時代の移り変わりにより、何が流行るのかわからないものだ。


二十代を中心とした若い世代に今うけているのが古い長屋。


「築三十年以上の長屋か、デザイナーズマンションに住みたい」
と考えている人も多い。


洗練されたデザイナーズマンションと長屋が同じレベルで語られるのだから、何とも驚きだ。


では、彼らはどういった部分に長屋の魅力を感じているのだろうか?


一言で言えば、それは、レトロから起因するモダン空間だということがいえそうだ。


●長屋を改装してショップやカフェ、バーなどを開く者も多いらしい。


あるカフェのオーナーは、改装する過程そのものを公開し、話題を集めた。


これはこれで立派なパフォーマンスだといえる。


長屋といえば、どうしても欠点しか思い浮かばない。


冬は寒くて、夏は暑い。


その上、床は傾いているし、段差もあるだろう。


しかし、生まれた時からコンクリートの家にしか住んだことのない若者にとっては、
経験したことのない新しい発見とさえ感じているようだ。


【総括】


●古い物に価値を見出すことは、他の場面でも多々見られること。


例えば、古い絵や漫画など、古いほど価値の上がるものもある。


当然、家にしたって、
古い部分に隠された魅力を感じ取って1つのブームとなっているのだろうが…。


つまり、モノを売る時には、
必ずしも「新しいこと」や「きれいなこと」が価値を持つとは限らないということが言える。


この現象を見ていると、使い古しのジーパンを思い出すのだが、
もしかしたら、共通する部分があるのかもしれない。


不動産業界の方も、この流れには気をつけていていただきたい。


大阪などでは、長屋物件説明会などを行い、好評を得ているという。

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