草の根販促活動

2003年07月07日号

●薬用せっけん「ミューズ」の販売促進がユニークだ。


いかにしてミューズを購入していただくか?


どのようにしてミューズの認知度を高めるか?


まさに草の根運動とも言うべき方法だが、
全国9000の幼稚園に、手洗い方法を解説した小冊子と紙芝居を作成し、無料配布した。


一つの幼稚園につき1セット、小冊子150冊を用意した。


●最近は、世界的問題となっていたSARSの猛威などにより、
感染症への関心が高まっている。


小冊子には、そういった感染症の感染経路の説明や、
ばい菌の種類などを保護者向けに解説している。


●一つの商品に対する販売促進策ではない。


薬用せっけんによる手洗いの必要性を解説しているわけだから、
他メーカーの薬用せっけんの後押しにもなる。


つまり、業界全体の広報活動といった趣だ。


「ミューズ」のみをプッシュするのであれば、
プレゼントキャンペーンやサンプリングなど、いくらでも考えられるのだが、
なぜ、紙芝居に小冊子なのか?


●以前、大手家電メーカーで、カラーFAX機の販売促進に携わったことがあるが、
当時の担当者の台詞を思い出した。


「カラーFAX機はまだ世の中に浸透しているとは思えない。
だから、カラーFAX機業界全体を活気づける販促策を考えてください。
そうすれば必然的に、業界シェアの高いうちのカラーFAX機は売れますから」


業界内でのシェアが高ければ高いほど、この手の方法は生きてくる。


●以前、当メルマガで紹介した主婦向け情報誌では、
「幼稚園で配られる」という点が、
商品に対する安心感を高めてくれる材料となっていた。


現在、「ミューズ」に対する認知度は、決して低くはないことからも、
更なるイメージ向上が狙えるわけだ。


【総括】


●販促活動には、実に様々な方法がある。


と同時に忘れてはならないことは、
売りたい商品の置かれている状況について、しっかり把握、理解すること。


「ミューズ」のように業界におけるシェアが高いものと、そうでないものとでは、
同じ薬用せっけんでも、販促策は異なってくる。


また、一般消費者が本当に求めているものは何か? を吟味する必要があるだろう。


例えば、健康食品などでも、
消費者の購入ポイントは「本当に効果があるかどうか」にある。


「とにかく安いですよ!」では長続きしない。


一方、家電量販店のうように、競合店と同一商品を販売している場合は、
価格が購入ポイントの上位を占めることになる。


「商品の置かれている状況」「お客が本当に求めているものは?」この2点が基本であり、
そこから販売促進がスタートする。

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