売れない

2001年10月08日号

●非常に売上げの伸びない椅子式マッサージ機があった。


ただ、店頭で試してもらっても評判は悪くはない。


メーカーがグループインタビューを行ってみると、
買った人の裾野が極端に狭いことに気づいた。


「50代の一戸建てに住む人」しか買っていないということに。


メーカーとしては、購入層の中にOLも入っていた。


各企業ではOA機器が充実し、肩がこってマッサージに行くOLも多いことから、
そのような予測が立てられたのだ。


しかし、結果は違った。


なぜか?


●さらに調べをすすめていくと、答えが見えてきた。


これまでの商品は30~80万円。


これでは高すぎて、OLは買わない。


そしてもう1つは、大きすぎたこと。


幅が80センチ以上もあった。


ちなみに、マンションの玄関の幅は70センチ程度。


●ヒット商品を作るコツは、
『売れない理由を究めること』
だと思う。


「よし、20万円以下、幅72センチ以下の商品を作れ!」


商品は完成し、ヒットしたという。


自動車メーカーの協力もあり、
シート部分を心地良いものに改良することにも成功。


●「マッサージ機=年配者の商品」という発想では、いつまでたっても活路は開けなかっただろうが、
働き盛りのビジネスマンも若い女性も日常生活で疲れているはず、
という潜在ニーズの発掘が、この商品のヒットをもたらした。
 

【総括】


●商品を開発し、売る。


結果的に売れない。


なぜか?


その理由を探る。


理由が判明。


解決策を練る。


商品をつくりかえる。


この単純な作業により、同社は成功した。


色んな分野で、このことは応用できるのではないだろうか。


試行の繰り返しなのである。

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