クチコミプロモーション

2002年04月22日号

●面白い広告手法があらわれた。


これまで「クチコミ」というと、それを直接的に誘発させる手段はなかった。


ある意味、間接的に「こういうネーミングにしたらクチコミしやすいだろう」とか、
「こういうキャンペーンを打てば評判がでるのでは?」
といった手法がほとんどだったと思う。


また、「クチコミ」はその測定が非常に難しく、偶然性の強いものであった。


そのような「クチコミ」を計画的に誘発させるプランがあらわれた。


●実施している広告代理店にクライアントから依頼があると、
同社に登録している2000人以上の主婦に、
メールで販促キャンペーンへの参加を呼びかける。


名乗りをあげた主婦に、その商品についての内容や説明方法のマニュアルを送付、
1人当たり5人に宣伝してもらうシステムだ。


報酬としては、1人にクチコミする毎に400~500円を支払う。


この場合、商品の情報を伝えることが目的となるので、
このシステム自体の話をしても構わない。


知り合いからある特定の商品の“良さ”を聞いた上で、
テレビや雑誌といったメディアに広告を打てば、高い相乗効果を得られるという狙い。


●では、どのようにしてクチコミをしたという証拠を得ることができるのか?


請け負った主婦は5人に宣伝をした際、
相手がどのような反応を示したか、というレポートを提出することが条件となっている。


つまり、広告宣伝的な役割と同時に、
マーケティング調査も実施できるというわけだ。


●通常モニター調査をする場合、
約1500人の主婦で1500万円程かかるという。


これに対し、価格は800万円以内に設定した。


1500人がそれぞれ5人に宣伝するわけなので、7500人に対し800万円弱。


1人当たりに換算すると約1000円となる。


「宣伝」プラス「調査」で1人1000円。


これを高いと見るか、安いと見るか…。


【総括】


●今年2月にはじめたこのプロモーションだが、いくつかの難しい点もある。


例えば、1人の女性が継続的にこの仕事を請け負い続けることが可能であるのか?


6人1グループでそれぞれ登録し、他の5人に宣伝し合えば、
トータル人数は販売実数とかけ離れるのでは?


また、先ほど算出した1人当たり1000円かけるのなら、
別の方法があるのでは? など。


ただし、このプロモーションで爆発的なヒット商品が現れれば、
非常に魅力的なツールとなるだろう。


今後の展開を見ていきたい。

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