「面白い企画を連発」で売上げ増!

2003年10月27日号

●「差別化」という言葉をよく耳にしますが、

本当の意味での「差別化」は独創的で、

他では真似の出来ないプランであるべきでしょう。


そこで今回は、自ら情報を集め、自ら考え、

失敗を恐れずチャレンジし続けることで、

多大な集客に成功している2つの事例を紹介します。

 

●東京で有名な「はとバス」が、

今月から実施している「銀座のクラブで夜のひととき」プラン。


はとバスといえば「昼間の観光」というイメージがありますが、

一方で、はとバスに参加する人たちは、

「東京のことを隅々まで知りたい」という欲求があるそうです。


そこで生まれたのが「銀座のクラブで夜のひととき」プラン。


内容は、ホテルで食事をした後、

銀座のクラブで1時間程飲食を楽しむというもの。


通常4~5万円以上かかる銀座の高級クラブに、

団体メリットとして1人当た12500円で行くことができます。


個人では敷居が高くて行きにくいところでも、

コースとして設定してあれば安心して利用できるとあって、

1~2ヶ月先まで7割ほどの予約が埋まっているそうです。

 

●はとバスでは、クラブに限らず、

あまり一般的に情報が出回っていない店など、

スタッフ自ら足で情報を収集し、プランニングしています。


また、受け入れ先の店にも一度実際にバスに乗ってもらい、

コースを回ってもらいます。


そうすることで、プラン全体の内容を把握することができ、

その後の店での接客にも良い結果が生まれるそうです。

 

●もう1つの事例です。


テーマパークひしめく千葉県にあって、

独自性の高い企画で人気を博している施設があります。


千葉と茨城の県境に近い田園地帯に年間20万人以上を集客する「成田ゆめ牧場」がそれです。


最近のヒット企画は、園内広場に2匹のブタを登場させ、

ブタに乗ってロデオをやってみたい小学生を募るイベントや、

6人1チームで1時間にどれだけ深い穴が掘れるかという「穴掘り大会」など。


特に「穴掘り大会」は、最も深く掘ったチームに賞金10万円を贈呈するという本格的な企画です。


園内のあちこちでこれらのイベントが始まると、

周りに数百人の見物客が集まる盛況ぶり。


もちろん、これらのイベントでは参加費用を徴収しません。


しかし、裏ではしっかりと利益がとれる仕組みを作り上げています。


例えば、「穴掘り大会」を1チームを6人としたのは、

5人までなら1台の車で来園できますが、

6人なら必然的に2台以上で訪れる可能性が高くなります。


つまり、園内の駐車場代(1台1000円)が倍になる計算です。


また、「穴掘り大会」は午前11時に終了し、結果発表は午後1時に設定しています。


その間に、園内で食事をとってもらう作戦です。

 

基本的な考え方は…

「イベントそのもので稼ごうとすると客が本当に喜ぶものにはならない。

周辺でお金を使ってもらえればそれでいい」

 

成田ゆめ牧場では、これ以外にも、

赤ちゃん参加の「ハイハイ競争」や「長靴飛ばしゲーム」など、

経費はかかっていないが、手作り感があり、思い出に残りそうな楽しいイベントを連発し、

高い人気を博しています。

 

●ちなみに、テーマパークが実施する一般的なイベントは、

キャラクターショーや大型アトラクションなどがほとんどです。


しかし、これらを全面否定して、

前期比5%増の来場者数を実現している成田ゆめ牧場。


アイデアは、無限の可能性を秘めている好事例といえるのではないでしょうか。

 

冒頭で「他では真似の出来ないプラン」と記しましたが、

もちろん、今回記した企画を模倣することは簡単です。


しかし、自ら情報を集め、自ら考え、自ら実行することは、

他では真似できません。


このチャレンジ精神こそが、差別化の第一歩となるのです。

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