真珠オーナー募集

2001年09月21日号

●ネットを利用した「農場オーナー募集」という告知をよく目にするようになった。


都市部に住む人を中心に農村部の農地をある一区画分オーナー権利を売り、
農産物が収穫されたら、オーナーへお届けするというもの。


栽培中は、ネットで育ち方を監視できる。


それを応用したアイデアとして、
大手真珠メーカーにて「アコヤ貝オーナー募集」が企画された。


●一般から真珠を育てるオーナーを募り、
一口10万円で百個分の貝の権利を買い取る。


約1年半後、貝の中で成長した真珠を受け取ることが出来る。


今年4月、第一弾として100人の募集をした。


実際の養殖は、九州の長崎・佐賀・熊本県8ヶ所の養殖場。


5~6月にかけて、一泊二日の日程で立会い旅行も実施。


そして、1年半後の1月には、各養殖場で浜揚げパーティーを行う。


●挿核施術と浜揚げは、オーナー自らがその作業を行うことで、
真珠作りの喜びを実感できるという。


ただ、全ての貝に真珠が生まれるわけではなく、
残存率は約40~60%ほど。


今回のサービスでは、浜揚げした真珠の引き取りを希望しない場合は、
出資金は返却される仕組みになっている。


【見解】


●真珠といえば、近年外国産の安価な真珠の輸入が増え、
国内の生産量が減っているという。


「オーナー制による真珠へ対する親しみ感」と、
「国内生産量の増加」という2つの目的がある。


こういう業界にも、安価な外国産がシェアを伸ばしているのかと思い知らされた。


【総括】


●ネットの出現により、情報をやりとりする時間と距離がなくなったといわれる。


しかし、そのネットを扱うのはやはり人(ヒト)。


いきつくところ、農産物であったり、真珠であったりする。


極めてアナログな世界だ。


ネットは全てを万能にするわけではないのかもしれない。


非常に便利なモノではあるが、
それはやはり伝達道具の1つとして捉える成功者が増えつつある。

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