売れてしまうネットショップ

2002年04月01日号

●「女性客は来なくていい」という人気通販サイトがある。


サイト内に並ぶのは、男性向け商品ばかり。


ライターや葉巻、万年筆といったアイテムがずらり。


月商は、約300万円。


どうしたら、このような“売れるネットショップ”が運営できるのだろうか?


そのサイトを見ていると、ある1つのポイントに気付く。


●経営者は、学生時代からミニコミ誌を作ったり、
同じ趣味を持つ仲間を集めるのが好きだったという。


もちろん、今でも、商品販売そのものより、
コンテンツの作成の方が楽しいという。


このサイトは当初、葉巻の販売はしていなかったが、
元来、葉巻好きの彼は、葉巻に関する面白いコーナーを作っていた。


それを読んだ読者から、
「なぜ、葉巻を取り扱わないのか?」という問合せが殺到。


急遽、葉巻を追加アイテムとした。


●しかし、これらの商品は“よく売れる”商品とは決して言い難い。


ではなぜ、このサイトはこれほどよく売れるのか?


リアル市場をよく観察してみると、ヒントが隠されている。


ライターや万年筆は“よく売れる”商品ではないため、
実店舗で幅広く取り扱うわけにはいかない。


商品数も販売スペースも自ずと限られてくるわけだ。


しかし、逆の視点からこれらの商品を見ると、かなり種類が多く、
マニアたちの間でのコレクションアイテムとして、一つの大切な市場を作っている。


この2つの点から、ネット販売が互いの弱点をカバーし、盛況に至ったというわけだ。


●特に人気のある商品はジッポーだが、
このサイトには、もう1つの面白い側面がある。


サイト内に、アメリカのジッポーショップへのリンク集があるのだ。


もちろん、紹介されてるサイトの中には、
同サイトよりも安価の商品がいくつも見られる。


「これだけ情報化の進んだこの時代に今さら隠しても仕方ない」
と割り切っている。


これは消費者を第一に考えたものだろうが、
結局、言葉や決済の問題を不安視し、
多少高くても購入する人が多いという現象が起きている。


また、これらの情報を記載することで、
より高い信頼感を得ることにも成功している。


【総括】


●本当に消費者のことを考えて打ち出したサービスには、
消費者も裏切るようなことはしない。


販売第一という視点でコンテンツを作成しても、
見る側にはそれを敏感に察知するだろう。


これは、ネットショップにしても実店舗にしても同じことが言えるのでは?


そこに“心”があれば、
消費者はモニターを通して、その温もりを感じるはずだ。

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