無料マッサージサービス

2001年09月10日号

●今年、某証券会社が、
JRのイベントスペースで「口座開設キャンペーン」を実施した。


駅の利用者を誘引するプロモーションとして、
無料マッサージコーナーのブースを設けた。


駅という公的スペースで、
証券会社がキャンペーンを行うこと自体珍しい。


しかも、マッサージコーナーまで設けられている。


「口座を開設していただくためには、
一般の方が持っている“証券”に対する不信感や敷居の高さを拭わなくてはならない」


一種のイメージ戦略である。


●無料マッサージコーナーには、もう1つ理由があった。


「マッサージなら、少なくとも行っている間は、
無料で口座開設ができることなどお話できますから」


マッサージ時間は、1人につき3分間。


イベントスペースの外では「無料マッサージ券」やチラシを配布し、
通行人の気を引いた。


夕方には、帰宅途中のビジネスマンを中心に、
順番待ちの行列ができる盛況ぶりだったという。


3日間のキャンペーンにより、口座開設者は200数十名に及んだ。


【見解】


●証券業界もインターネットの登場により、だいぶ様変わりしてきた。


法人から個人重視経営に切り換える企業や、
ネットによるイメージ戦略を実施している企業。


銀行同様ネットは、まさに金融業界のために生まれてきたかのようである。


しかし、それはあくまで、マスを相手にしてきた時の話であり、
実際の顧客獲得に対しては対極ともいえる「マッサージ」なのである。


ネットが先進性をイメージするものであれば、
マッサージは親近性をイメージなのに最適であった。


【総括】


●証券に対しての不信感から「マッサージ」としたが、
不信感よりも“よくわからない”人も多いだろう。


口座開設を獲得する時、
直球勝負ではなく、マッサージという変化球を取り入れ、説明の場を設けた。


これこそが、販促企画。

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