常連客とフリー客~どちらが大切?

2001年08月22日号

●みなさんの財布の中には、
いくつのポイントカードが入っているだろうか?


スーパーからデパート、紳士服店まで、
どこもかしこもポイントカードだらけである。


お得意様にポイント数で還元するという、この手法も、
一歩間違えると、店をジリ貧に陥れかねない危険性がある。


●仮に、自分のまわりにスーパーが3店あるとする。


そのいずれの店もポイントカードを導入した場合、
差別化という意味では互いに相殺される。


また、店側にとっては、常連客は非常に欲しい存在。


なぜなら、常連客は安定収入を得ることの出来る“金の成る木”であるから。


そして、フリー客は軽視されがちになるのである。


そこで起こる現象としては、
フリー客の心をとらえる「意味のあるムダ」ができなくなる。


例えば、回転率は悪くても「ハッ」とするような商品を置いたりするムダ。


遊び心がフリー客を店に惹きつけ、固定客に変えるのだ。


【見解】


●ここで、実際あるスーパーで起こった事例を紹介する。


地元に古くからあるSスーパーは、
輸入チーズの商品を以前から1120円で売っていた。


ところが、一昨年出店してきたKスーパーは、
同じ商品を880円で売り出した。


Sスーパーはこれを知らずか、1年以上も従来価格で売っていたという。


それでも常連客は他店へほとんど行かないため、
これに気付かずSスーパーで買い続けてくれたが、
フリー客は、このことでSスーパーにすっかり不信感を抱いてしまった。


フリー客のクチコミで、
Sスーパーが暴利をむさぼっているという悪評がすぐにひろまったという。


鈍感な常連客よりも敏感なフリー客の目に注意すべき事例である。


【総括】


●今回の話は、決して常連客を軽視してもよい、ということではない。


フリー客を軽視するな、ということ。


絶えず新規顧客を獲得することに店の未来があるといっていい。

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