共同会員確保

2002年02月20日号

●大手通販会社の中には、
何千万人という会員を持っている企業がある。


その会員は、地域や性別、年齢の他、
どのような商品を購入したかがわかるよう、データ化されている。


こういった企業は、今までは、自社で取り扱っている商品を売るために、
DMや無料カタログ配布等を行ってきたが、
最近では、本業に加えて、新たに販促業務も取り扱うようになってきた。


どういうことかというと、
自社で抱えている膨大な会員へ宛て、例えばDMを送付する時に、
他社DMチラシを同封、または他社DM単独で送付するといったもの。


これは、もちろんDMのみならず、
商品の箱の中に同梱することもできる。


箱への同梱となると、
もちろん、立体物を同梱することも可能だ。


では、なぜこのようなサービスが成り立つのか?


例えば、お茶を取り扱う健食メーカーがあったとしよう。


そこへ、通販会社の会員で、
ビタミン類の健康食品を購入した人が1万人いたとする。


その1万人へビタミンを送る際に、
お試しお茶パック(サンプル品)も同梱するのだ。


ビタミンを購入する人なので、
もちろん健康へ対する意識が非常に高い。


そこで、健食のお茶への興味も充分にあるだろう、という狙い。


●つまり、顧客を持つことで、
1つの商売が成り立っているわけだ。


もう少しわかりやすい例として、
ある子育て雑誌を出版している会社が、
子育て関連グッズを販売しているメーカー・企業に呼びかけ、
1つのサンプリングパックを、
会員へ向け、送付しているサービスが実際ある。


おむつの試供品であったり、粉ミルクのサンプルなど様々。


では、なぜこのようなサービスが成り立つのか?


答えは、カンタン。


郵送料が安くつくことと、
ピンポイントでターゲットへ送ることができるから。


例えば、おむつの試供品をそのメーカー1社で送った場合、
ゆうパックでも1人当たり約500円かかるとする。


これを、仮に5社で同様の商品を1つの箱に入れて送ったとして、
送料はせいぜい800円くらいだろう。


これを5社で割ると、160円になる。


間に通販会社や出版社が入ったとして、
手数料100円を上乗せしたとしても、
240円もお得ということになる。


●ここで皆様に提案したいのは、
こういったサービスを、自ら手掛けることはできないだろうか? ということ。


例えば、最もやりやすい例として、商店街があげられる。


自店商品と自店名簿を複数社で集めるのだ。


自店名簿だけなら5000人しかいなくても、
5店集まれば、3倍の15000人くらいにはなるのではなかろうか?


先の計算でいけば、


郵送料500円(1個当り)×5000=250万円


に対し、


郵送料800円(5個で)×15000=1200万円÷5=240万円


と、こちらの方が、より多くの会員に送付できる上、
郵送コストも安く済んだりするのだ。


【総括】


●もちろん、間に業社を入れることを全面否定するわけではない。


メリットも充分にある。


1つは、信用が違ってくる。


その企業の名前で送られてくるので、
受け取る側にも安心感があるのだ。


また、同梱における手間もかからない。


●最後に、商店街などで実施する場合、注意してほしい点がある。


1つは、確かに郵送料は安くなるにしても、
サンプル品の数は当然多くなる。


そこにかかるコストは、もちろん増えるわけだ。


また、同様の考え方で“より安く”を求めて、
共同の新聞折込みチラシ(B4サイズの折り込み代は約3円)という考え方もあるが、
これは“共同チラシ”を禁止している折込代理店が多い。


ただ、これらの考え方には、多くの可能性が秘められている。


当然、そういった部分を共同で別事業にも出来る。


そしてなにより、自社で顧客を増やすことのメリットは、
全ての販促活動において優位となる点だろう。

米満和彦 著書一覧