ライバル店が誰もやってないサービスで売上げアップ

2003年07月21日号

●商品を販売する際の差別ポイントとは何か?


価格や品揃え、スタッフの人数や売場面積などがあげられると思うが、
“時間”も有効な差別ポイントになるという事例を紹介してみたい。


東京のサムコーポレーションが実施しているクリーニング集配サービスがそれだ。


●内容は、夜間でも集配するという、いたってシンプルなもの。


基本的に、電話受付は朝の9時から夜10時までだが、
集配に来てもらう時間の指定は何時でもOK。


なぜ、このようなサービスを始めたのだろうか?


それまで、午後8時まで集配を受け付けていたところ、
閉店ギリギリの時間に電話してくる若い客が多く見られたという。


そこで、少しずつ集配の時間を延ばしていったところ、固定客がつきはじめた。


●では、深夜の客層とは、一体どのような年代の人なのか?


一般に、20~30代の単身者や共働き夫婦といった、仕事で忙しい層が多いという。


シャツをクリーニングに出さなければと思いつつ、毎日の帰宅は夜の9時や10時。


当然、クリーニング店はどこも開いてない。


しかし、電話予約さえしておけば、
たとえ夜中であろうとも、指定した時間に取りに来てくれる。


これで流行らないわけがない。


●夜間集配の魅力に加え、一般に比べて料金体系も割安だという。


他にも、実際に集配をしているクリーニング店はあるが、
その多くは、一回の集配に500円程度を徴収している。


それに対して、無料集配ばかりでなく、料金は安い。


本当に利益が出ているのだろうか?


その答えは、トントン。


もちろん、社長自身が集配に走り回る多忙ぶりだ。


●今は薄利多売かもしれないが、このスタイルはもっと成功するのではなかろうか?


「やってみて初めてわかること」は世の中に多く存在するが、
この夜間集配でも“夜間”というだけで効率が上がるという。


昼間に比べて道路がすいているため、一時間あたりの売上げが昼間の2倍になるということ。


サービスが特殊であるため、口コミで客数がどんどん増えていくということ。


実践しなければわからないし、始まらない。


机上の空論では、どこかに穴が空く。


“時間”も十分な差別ポイントと捉えることができる。


【総括】


●サービス内容を見渡してみたとき、それが100%のものであることはほとんどない。


埋まっていない部分を新たに採り入れ、実践してみることで、
客の満足度が高まれば、当然モノは売れていく。


最初から100%のサービスを実現する必要はない。


埋まっていない部分に、売上げ向上のヒントが隠れていないかを検証してみよう。


収支がトントンでスタートできればしめたもの。


ハード部分はいくらでも経費削減できる可能性はある。


「売れない」と嘆く前にまず実践!

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