デフレに打ち勝つアイデア

2002年01月09日号

●デフレにより、モノの価格が下がり続けている日本。


「やがて景気も回復するだろう」
なんて、気楽に考えていると、本当に会社が倒産しかねない。


「それなら低価格で勝負してやろう!」
と、各企業が低価格路線を打ち出す中、
低価格でも利益の生まれる方法をいくつかピックアップしてみたい。


●特に、価格競争の激しいといわれる外食産業の中で、
宅配ピザの価格を従来の半額にして売上げを伸ばしている例。


なぜ、宅配ピザは高いのか?


答えは、人件費がコストの約30%を占めるため。


そこで、商品メニューをこれまでの1/3に減らし、宅配エリアも絞り込んだ。


こうすることで、ピザ作りと配達にかかる時間短縮に成功。


ピザ生地を外国産に替え、仕入れコストも2/3に減らした。


●宅配ピザ同様、多くのパート・バイト生を利用する企業でメールを使い人件費削減に成功した例もある。


例えば、突発的に「明日、3時間だけ作業してほしい」場合も、
これまでは、人材派遣会社を利用していたが、デメリットが多すぎる。


何といっても、派遣会社に取られるマージン、もちろん働き手の収入も減る。


そこで、日頃よりパート・バイト生を登録し、
業務が発生した瞬間に、300人程の学生らにメール送信。


5分もすれば、数十人からOKの返事が届くという。


●インターネットとは、本当に世界をつなぐことのできる便利な道具だなあと思う。


PC上で24時間営業の英会話教室が、月額5000円を切る価格を打ち出してきた。


低価格を実現できた要素としては、世界中に講師を置くこと。


特に、中南米など人件費コストが安い地に滞在している欧米人などをパートとして活用。


もちろん、ブロードバンド通信を利用しているため、回線の設備も必要となるが、
日本の人件費の約1/5に抑えることができたという。


また、世界各地に講師を置くことで、24時間営業も実現できた。


●「100円で冷蔵配送」をフレーズに、業績を伸ばしている企業もある。


普通、小荷物を送るにしても500円以上はかかってしまう。


なぜ、100円で配達できるのか?


その秘密は、料金の小分けと、トラックの空きスペース利用。


通常、宅配業界の標準価格は100ケースで1万円とされている。


つまり、1ケースは100円となる。


ただ、常に積載率は100%というわけではなく、
平均すると約60~70%ほど。


そこで、残りの30~40%のスペースを100円配達に割り当てた。


早い話、せっかくトラックは移動するのだから、
何も載せずに走るより、100円の方が良いというわけ。


ただし、配達は本社から50km圏内に限定。


それでも、客が1ケースずつ注文すると採算割れするが、
実状としては、1社当り20~30ケースの依頼がほとんどだという。


【総括】


●全てに言えることだが、どのアイデアも視点を変えて物事を見つめていることに気付く。


人・時間・空間・場所を「どうしようもない固定費」とせず、
見方を変えることで、コスト削減に成功している。


販売促進により“売り”を拡大させると同時に、
“支出”を減らす方法を今一度見つめてみては?

米満和彦 著書一覧