あなたが値段を決めて下さい

2002年04月03日号

●ウィーンの美術館で、期間・時間を限定した上で、
来場者が入場料金を自分で決めるユニークなキャンペーンを実施した。


結果として、来場者数は4~5倍にふくれ上がった。


気になるのは、来場者が支払った料金だが、
通常料金の9ユーロに対し、平均2ユーロという数字が出た。


ただし、中には20ユーロ支払った人もいたという。


●「あなたが値段を決めて下さい」というキャンペーンは古くから存在するが、
これは遊び感覚もあり、面白い販促手段だ。


身近なところで考えると、ランチの料金や、
遊園地の入場料金などでの展開が考えられる。


ただし、先の美術館のように、支払いの平均値は当然下回ることが予想されるので、
期間や時間、または対象者を限定した上で実施する方がいいだろう。


基本的に、仕入れ率が非常に低いものや、
サービス業に向いているのではないだろうか。


●結果として、収入は減ることが予想されるのに、
なぜ、このようなキャンペーンを打つのか?


これは“話題作り”としての目的を睨んでのもの。


認知してもらうことが、その大きな目的となってくる。


実際、ウィーンの美術館では、その後の入場者数が増えているという。


一年のうちで最も入場者数が少ない2月にこのキャンペーンを打つことで、
年間の売上げ目標が確実な線になったという。


【総括】


●オープン記念なども同様の意味合いを持つが、
まず考えるべきことは、とにかく自分の店を知ってもらうこと。


知っている上で来客しないのであれば仕方がないが、
多くの消費者が、店の存在を知らない状況であれば、
何よりも、まずは認知してもらうことが重要なポイントになってくるだろう。


●消費者にとって価格が下の方に変動するのであれば、それは歓迎すべきこと。


居酒屋などでこの手のキャンペーンとして考えられるのが、
毎週月曜日などに限定し「飲食料金を自由に決めて下さい」キャンペーンというのも面白い。


最低金額ラインは設定しておいても構わないが、
要は、来店客の少ない日時を来店促進キャンペーン日に当てるという考え。


その際に気をつけてほしいのは、採算を充分に考えた上で実施をすること。


いくつかのシミュレーションを行った上でキャンペーン展開をしないと、
大ケガをするかもしれないのでご注意を。

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